タイトルだけ見ると、まるで怪しい記事のようになりましたね…笑
今回の記事では、大学が保有しているライセンスを利用する等の方法で、論文を無料で手に入れる方法を解説します。
皆さんは、論文を探していて以下のような状況に遭遇したことはないでしょうか?
abstractは読めるけど、論文の本文がダウンロードできない…
基本的に、オープンアクセスではない論文は、お金を払ってライセンスを取得しないとダウンロードできません。
ただし、筆者が査読前の論文などをレポジトリやアーカイブにアップロードしている場合は、Google Scholarからダウンロードすることができます。
Google Scholarの使い方は以下の記事を参考にしてください。
本記事では、Google Scholarではダウンロードできなかった論文を、無料でダウンロードする方法をご紹介します!
ただし、どこまでできるかは各大学が保有するライセンスと、運にかかっているので、そこだけご了承ください。
まずはWeb of Science
まず、大学のネットワークにつながっているパソコンで検索サイトを開きます。
論文の検索システムとしては、Google ScholarのほかにWeb of ScienceとPubMedが有名です。
どちらも優れていますが、PubMedはその名の通り医学系の学術誌が中心なので、私はWeb of Scienceを使っています。
大学のネットワークにつながっていないパソコンからWeb of Scienceを開くと「サインインしてください」という画面が出るので、その場合はまず大学の論文検索システムにログインしましょう。
パソコンが大学などのネットワークにつながっていれば、以下の画面が開きます。
普通に検索する場合には、Google Scholarと同様で、論文のタイトルを入力して検索すればよいです。
検索項目はトピックのままでも大丈夫ですが、タイトルで検索する場合は「タイトル」に変えたほうが検索精度が良いです。
検索を行うと次のような画面が表示されます。
同じ論文でも複数表示されることがあるので、「被引用数」が多い検索結果の、”S・F・X”と書いてある部分をクリックします。
この部分は、“S・F・X”の代わりに、大学名などが表示されることもあります。
ここをクリックすると、大学がライセンスを有している論文であれば閲覧・ダウンロードができます!
一方、大学がライセンスを持っていない場合は、「閲覧できません」と表示されたり、「アクセスを拒否されました」のような表示が出たりします。
この場合は、後述の別の方法に進んでください。
ちなみに、自宅など大学外から論文を検索したい場合は、学外からでも論文検索できるサービスにログインしてからWeb of Scienceを開きます。
このようなサービスは大学が提供しているはずなので、使ったことがない方は先輩などに聞いてみましょう!
大学がライセンス契約している学術誌の一覧をチェックする
Web of Scienceでもダウンロードできなかった場合は、目的の論文が載っている学術誌のホームページから入手できないか調べてみましょう。
大学の論文検索システムにアクセスすると、「利用可能なジャーナル」のような項目があると思います。
利用可能なジャーナルの一覧を見て、あるいは検索をすることで、目的の論文が載っているジャーナルがないか探しましょう。
見つかったら、そのジャーナル名をクリックするなどしてジャーナルのホームページを開きます。
ただし、近年は出版社に払う図書費がどの研究機関でも高騰しており、大学が契約をやめたためリンクが無効になっていることもしばしばあります。
もしジャーナルのホームページを開ければ、あなたは大学のライセンスを利用して論文をダウンロードできる状態になっているはずです。
そのため、論文名で検索したり、または出版年などをもとに目的の論文を探すことで、その論文を読むことができます。
この方法でも見つからなかった場合は、「大学のライセンスを使ってもダウンロードできない」ということを意味しています。
この場合は、最後の手段に移ります。
最後はResearch Gateに頼る
Research Gateというのは、研究者用のFacebookみたいなものです。
自分の論文をResearch Gateにアップロードしている研究者もいるので、Research Gateから目的の論文を入手できないか調べてみましょう!
Research Gateのアカウントの作り方や、様々な使い方などは、以下の記事で解説しています。
Research Gateのアカウントを作成してログインすると、以下のような画面が開きます。
赤枠の部分に論文のタイトルを入力して、目的の論文を検索すると、ほとんどの場合その論文が検索結果に表示されます。
検索結果に”Full-text available“と表示されていた方、おめでとうございます!
“Download”ボタンから論文をダウンロードすることができます!
一方、 “Full-text available” と表示されていない場合は、著者が論文をアップロードしていないということです。
その場合は、論文を送ってもらえないか筆者にリクエストしてみましょう!
ボタン一つで手軽にリクエストできます。
“Request full-text”のボタンを押すと、論文の著者にメッセージを送るか尋ねられるので、自動で表示されるデフォルトのメッセージを送っておけばよいでしょう。
すぐ返ってくる場合もあれば、全然返事が来ないこともあるので、あとは待つのみです。
早く論文を入手したい場合は、筆者に直接電子メールを送る、という手もありますね。
今回のまとめ
今回は、ライセンスがないと入手できない論文を無料でダウンロードする方法をご紹介しました。
Google Scholarでダウンロードできなかった場合は、以下の順番で試してみてください。
- 大学のネットワークからWeb of Scienceを開いて検索
- 大学のネットワークから、目的の論文が載っている学術誌のホームページを開いて検索
- Research Gateで検索→Full-textが無ければリクエスト
なお、Google Scholarの使い方は以下の記事にまとめているので、良かったら参考にしてみてください!
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